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力士たち [misc]

周防監督の映画『シコふんじゃった』は柄本明が朗読する「コクトーの詩で始まっていた。
確か、こんな感じだったと思う。
 力士たちは赤い薔薇色の怪力(ヘラクレス)で、
 システィーナ礼拝堂の天井から降りきた
 稀にしか存在しえない種族に属しているように思われる。
 古来の方法によって鍛練されたある者たちは巨大な腹と
 成熟した女性の乳房とを見せている。
 しかしその乳房も腹もけっして過度に肥満した者の乳房や腹ではない。

今日は、相撲部屋(春日野部屋)の朝練を見学してきました。
緑豊かな境内の土俵で稽古を行う力士たちの姿は、
静かで力強く、とても美しいと思いました。
その中で特に、まだ幕下ですが、ひとりの小柄な力士
の素早い立会いと力強さ、そして練習のひたむきさは、とても心に残りました。


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それでもボクはやっていない の本 [本]

『それでもボクはやっていない 日本の刑事裁判、まだまだ疑問あり!』(周防正行)
を読んだ。

この本は、映画『それでもボクはやっていない』のシナリオと、その解説と、
元裁判官の木谷明さんとの徹底対談からなっている。

映画『それでもボクはやっていない』は、ボクは観ていない。
観ていないのに、こんな本を読むのは少し変っているかも知れない。

周防監督が11年ぶりにとった映画ということで、興味はものすごくあったが、
映画館で観なくても、DVDかテレビ放映で観れば良いかと判断していたのだ。

しかし、中身は、ずっと気になっていた。
図書館で、この本を見かけて、手にとってちょっと読んでみたら、
もの凄く面白そうだったので、借りて来て、先ほど読み終わった。

シナリオは、慣れていないので、読みにくいものだと思うけど、
裁判を舞台とした、会話が中心の映画のシナリオなのか、
シナリオ自体がとても良くできているからか、大変分かり易く、面白く読めた。

そして、シナリオに続く、
「なぜこのシーンをカットしたのか」、という自作解説がまた面白い。
全体の流れを整えるため、観客に映画の流れを分かり易くするため、
どういう理由で、そのシーンをカットしたのかが、とても丁寧に解説してある。
この映画で大事なことは何か、そして、それを如何に伝えるのか、
というのが、カットする際の主たる理由であるようだ。
素晴らしい演技をしてくれた俳優にも申し訳なくおもいつつも、妥協は無い。
この映画への姿勢は、映画のテーマの裁判に対する周防監督の誠実な姿勢そのものである。

「元裁判官の木谷明さんとの徹底対談」は、分かり易い言葉で、
実に意味深い対談が行われており、裁判に対する理解を深めることができる。
裁判をより良くしていく為には、裁判が開かれたものとなることと共に、
普通の人々の理解も必要なんだと感じた。

この本を読んで、読んで良かったとつくづく思う。
そして、多くの人に是非手にとって読んでもらいたいと思う。
映画も観なきゃ。


よしんば呆れられたとしても、『大日本人』についてもう少し書かせて [映画]

押井守の最新作は森博嗣原作の『スカイ・クロラ』で
宮崎駿監督による『崖の上のポニョ』と同じ、2008年に公開らしい。
http://wwws.warnerbros.co.jp/skycrawlers/
(この中のレポートは読み応えがあります。)
2008年が待ち遠しくなった。

さて、ヒーロー映画のコアなファンは、
映画を見に行く時に、ヒーローの格好に仮装して出かけるものだ。
スターウォーズとか、スパイダーマンとか、パイレーツ・オブ・カリビアンとかの公開初日は、
テレビでそういった姿が良く紹介される。

話は、前回の記事に戻るが、『大日本人』の上映で、大日本人の格好に仮装して映画を見に行ったコアなファンは、いたのだろうか?
髪の毛を逆立て、紫色のブリーフをはいて、棒をもって、映画を見に行ったら、間違いなく笑いがとれただろう。
(大日本人の姿は、http://www.dainipponjin.com/ をいろいろ調べると少しだけ観ることができます。予告編の最後とか。)

大日本人は細部にまで、こだわりが感じられる。
電気を流して巨大化するのが、6代目という設定はリアルだ。
4代目が、昭和天皇と同じぐらいの世代だとしたら、
初代が明治天皇と同じ世代になる。
エジソンやニコラ・テスラが電気を実用化したのは、この初代と同じ1880年頃からなので、
6代目というのは、だいたい計算があう。
なお、エジソンは、リュミエール兄弟と並んで映画の父とも言われている。
松本人志は、映画監督として、6世代目のバトンを受け継ぐ覚悟をしたのだろか。

『大日本人』の僕的な唯一の疑問は、
巨大になった体で、宴会場の部屋いっぱいになって、丸くなっている姿があるが、
どうやって、部屋に入ったのか謎だということぐらいだ。

電気を流して巨大化するため、髪の毛がちぢれて、逆立つという造形がリアルだ。
(もっとも、秋山仁のような長髪は途中で短くなるが、巨大化した時の髪の長さが変らないのは愛嬌か)
そういえば、一世代前に流行ったサザンの『Bye Bye My Love (U are the one)』
のジャケットの絵もこんな髪型だった。

この歌は、「当時話題となったUSA for Africaのメッセージ“We are the world”(注)に対する返歌として、製作された楽曲である。」という。
この映画のテーマとも、不思議と響きあう。

さて、『大日本人』のあの衝撃的な転調を観て、
押井守監督の映画『アヴァロン』の最後を思い出したのは僕だけだろうか?
5代目の世代も、負けていない。

(注)マイケル・ジャクソン 、ボブ・ディラン 、ブルース・スプリングスティーン、
   シンディ・ローパー など豪華メンバーが参加していたっけ。


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日本に生まれて ~ブルース・スプリングスティーンと松本人志~ [映画]

映画『大日本人』を見てから2週間経つ。ずいぶんと後を引いている。
この作品は、とても丁寧に作られており、
オリジナリティー溢れる楽しい映画であった。(注1)
サルコジ大統領は楽しめないと思うけど、
皇太子殿下夫妻は楽しめる内容であろう。(注2)

議論になっている、あの終わり方は、
見ている時は、正直「あぁ、やっちゃった!」と思って、
とまどってしまいましたが、今になって思うと
素晴らしい終わり方だった、のかも知れない。

もう一度見直して見ないと分からないのだけど、
映画のクライマックスで、中村雅俊の「ふれあい」(注3)が流れる。
この時、電流を大量に流されて、主人公は、死んだのだと思った。
あの笑劇的な転調の際にも主人公は死んだのだと思った。
その文脈でいくと、エンディングは、天国的な終わり方だったのかも知れない。

自虐的ともいえる哀しみを、ポップでロマンティクに歌い上げるという意味で、
ブルーススプリングスティーンのBorn in the U.S.Aや
ハングリーハートと、『大日本人』は通じる所があるかもしれない。
それも救いの一つのあり方であろうが、危うさも感じる。

最近、ブルース・スプリングスティーンのアルバム『ザ・ライジング』を聴いている。
往年のスプリングスティーン節に、クラプトン風、C.C.R.風、S&G風、U2風そして、
ボブ・ディラン、ウディ・ガスリー風のバラエティにとんだ楽曲が楽しく、歌詞も含めて
とても聴き応えのあるアルバムである。(注4)
内省的なテーマが突き詰められて、真に社会的なテーマに到達している。

このアルバムの中で現時点で気になる曲は、
「イントゥ・ザ・ファイアー」(炎の中へ)である。
崩壊しようとするビルの炎の中を、救助の為に、階段を上がっていく消防士のことを
歌った歌である。
ジェフリー・アーチャーの『ゴッホは欺く』という本でも、このニューヨークの
消防士の話は心に残る。(注5)

松本人志の『大日本人』が、この消防士に消化された時、
真の傑作となるのだと思う。その時、笑いは救済となる。

(注1)そのドキュメンタリー風の作風は、
『カメレオンマン』などのウディアレンのコメディや、
『ゆきゆきて神軍』という毒に溢れた映画と、ちょっと似ている。
『害獣対策に自衛隊活用』というニュースが、映画公開の週に新聞の一面に
掲載されたのも、興味深かった。

(注2)皇太子殿下は子供の時、
書店で最初に買われた本が大伴昌司の『怪獣図鑑』である。
大伴昌司については、
http://www.nifty.com/ohtomo/who.htm

(注3)中村雅俊の「ふれあい」は、以下に視聴できる。
http://www.barks.jp/listen/?id=52009997
http://bestcd2.blog97.fc2.com/blog-entry-173.html

(注4)『ザ・ライジング』については、以下のサイトの解説が興味深い。
http://www.st.rim.or.jp/~success/raijing_ye.html
http://www.1101.com/suzukichi/2003-08-11.html

(注5)北野武がピカソを目指すのなら、松本人志が目指しているのは、
ゴッホであると思う。


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クリスからの手紙 [小話]

パパへ
いつも、ぼくは、なにもしなくても
いろいろなことをしてくれてありがとう。
これからも、自分で出来るところまではやるけれど
できたいところはやってね。
クリスより。


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